今夏の総括ー引用補記ー社会人対プロ
こんばんは〜。
あーほんとすごい試合でした・・・いまだに余韻が残ってるような・・・。
昨年の夏は
「ハンカチ王子と北の怪物」
なんていう個人の存在がクローズアップされ話題を呼んだ甲子園でしたが、
今年はそういうスター不在の中、
「チーム力の佐賀北のかばい旋風」
が相次ぐミラクルで話題を集めましたね。
第８９回全国高校野球選手権大会（日本高校野球連盟、朝日新聞社主催）の決勝は、２２日午後１時１分から兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、出場２回目の佐賀北（佐賀）が５−４で広陵（広島）を降し、初優勝を果たした。八回裏、佐賀北は満塁本塁打などで４点差を逆転し、逃げ切った。決勝での満塁本塁打は２回目で、逆転満塁本塁打は史上初。大会前、主に私立高による特待生問題で高校野球のあり方が問われたが、佐賀北は公立高として、１１年ぶりの決勝進出、優勝を成し遂げた。
http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/ama/news/20070823k0000m050050000c.html
いやー、試合見返してみると改めて
「佐賀北よくもまあ耐えたなあ、まるでサンドバッグだったけど終盤までひたすら耐えた、
それがあの逆転を呼んだんだな。」
と思いましたね。
１３安打の広陵が４点、対する５安打の佐賀北が５点という具体的な数字から見ても、
「全員野球で守り抜き耐え抜き、ワンチャンスを生かして終盤の逆転を呼んだ」
って事がよくわかります。
優勝インタビューで佐賀北の監督が
「（８回の攻撃前に）今まで３年間の全てをぶつけてこい！」
って選手たちを送り出したって言ってましたが、
あの逆転劇はまさに
「耐えに耐えた佐賀北ナイン全員の積み重ねた思い・努力といったものが一気に結実した」
ように思いました。
しかしつくづくすごいぜ公立校。
今年の高校野球は特待制度問題に揺れた。３７６校、約８０００人の選手が学費免除などの待遇を受け、日本学生野球憲章違反とされた。そんな年に全国４０８１校の頂点に立ったのは、特待制度や野球留学とは無縁の県立校だった。１８人全員が地元中学の軟式野球部出身。平日の練習時間は３時間。グラウンドはサッカー部と分け合っているような公立校だ。
百崎敏克監督は言う。「特待生はすごい。彼らも必死でやっている。でもそういう強いチームを倒すのが私の喜び。そのために頭をひねっている」。体力作りと基礎技術の練習を徹底。その成果が、連戦にも耐えうるスタミナ、ピンチでもミスをしないチームを作り上げた
今年の大会は開幕直前特待生問題で揺れましたよね、
今後は罰則も厳しくなり、特待生制度のあり方が問われた。
そんな大会で、田舎の無名公立校が優勝したってのはなんか皮肉なもんですね。
上記の引用部分、ほんと公立校の現実ってこんなもんですよ
「みんな地元出身、特待や留学なんてありえない」
「グラウンドはサッカー部と兼用」
「練習時間は授業後の３時間」
私も公立高校出身（しかも野球部は弱小）ですからよくわかります、ほんとこんなもんですよ。
私の母校のケースを付け加えるなら
「顧問の先生は野球部出身ではあるけど、指導者としてはほぼ素人（ガイドブック読んでたなあ（笑））」
「雨天は玄関の隅でシャドーに素振り」
「用具が壊れた時はほぼ自分達で修理、最もピッチングマシンなんてあるはずもないからそんなにややこしいものはないけど」
ほんと、私学とは環境・設備が雲泥の差です。
だから余計に
「公立高校が甲子園で優勝する事がいかに大変な事か」
よくわかるんですよ。
例えて言うなら
「‘私学＝ほとんどプロ野球’に‘公立高校＝予算の少ない社会人野球’が勝っちゃった」
ようなもんで。
そういう面でも今回の優勝は偉業であるし、平幕が横綱を堂々と破っちゃった試合だったんだなと。
監督さんの育成手腕も見事だったという事でしょうね、
指導者にとっても色々な面で制約の多い公立校の監督ってのは大変だったと思いますよ。
まあ今回のようなケースは特殊であり、今後も私学優位の勢力図は変わらないでしょうけど、
少なくとも佐賀北の壮挙は全国全ての球児達に希望を与えるものでもあったという事ですね。
今大会の観客席の佐賀北を応援する空気は、なにかやってくれる！って期待感とそれ以上に
「資金と設備に恵まれたところが当たり前に勝つんじゃなく、
創意工夫と努力次第で誰にでもチャンスがあるって事を証明してくれ！」
っていう気持ちから来てたように思いますし。
「特待生はすごい。彼らも必死でやっている。でもそういう強いチームを倒すのが私の喜び。そのために頭をひねっている」
この言葉の通りでしょう。
という事で、なんかかばい尽くしの更新でした。
あんまりにも印象的だったしなあ・・・。
とにかく佐賀北おめでとうと何度でも言うぞ！と。
さ！明日は朝一ゲッツじゃい！コンゴトモヨロシク・・・。
