続き・・・無用の高性能?

前半、色々言いましたが、結論として
「今のゲーム製作・プレー環境からしてこれ以上の高性能は必要なのかなー?」
ってとこに行きつくんです。
前半で述べた通り、
「小さなメーカー、どころか大手メーカーの技術者ももてあますような高性能」
ってのは例えるなら
「巨費を投じて建設したのに、誰も客の来ない僻地のアミューズメント施設」
みたいなもんですよね(笑)
それだったら小さくても近所の子供が遊びに来てくれる児童公園の方がなんぼかまし、って(笑)
記事にあるように各メーカーへのPS3用ゲーム製作ソフト供給も遅れたってのは、
ソニーサイドも新機軸のCPUを盛りこむが故にハードの特性・限界を量りかねてる」
んじゃないですかね?
これから成熟・流布が進んでいけばもっと色々見えてくるんでしょう、色んな形でパターンデータ・モデルケース集めれば今の敷居の高さも解消されるんでしょうけど・・・。
しかし、いずれにしても
「プレーする人じゃなくて、作る人を選ぶハードウェア」
である事は間違いないでしょう。
少なくとも
PS3、その高性能を‘生かした、ならでは、使いきった’ゲーム」
ってものを作るには相当な
「(ゲームメーカーの)開発力・資本力
って物が求められるでしょうね。
正直、現状のPS2だって全ての性能を引き出した!っていえるソフトはないと思うのに、
ましてそれを上回る
スーパーコンピューター並の性能」
のハードの限界を引き出すようなものって出来るんでしょうか?
そういう性能を単に
「今まで同時に100人しか動かせなかったキャラを1000人動かして見せる」
なんて事に使うだけなら簡単でしょう。
でもそれは単に
「何でも入る大きな箱にただ物を手当たりしだい詰め込んだだけ」
でしょう、そこにはなにも創造性・想像性が介在してないですよね。
「どうだ、こんなに凄い表現が出来るし、こんなにいっぱい表示できるんだぞー!」
って自慢するようなゲームは
「ただの製作側の自己満足、マスタベーション」
に過ぎないですよね。
「わー!すごいね」で最初は迎えられるでしょうが、それに飽きられた時
「次は同時に100万人動かしてくれないかなー、でないと感動できないよ・・・」
ってなるんですよね。
でまた次世代機開発、っていうループになるだけでしょう。
で結局性能っていう天井を上げまくった結果、
「箱・入れ物ばかりが立派になって中身は空っぽ」
という事に・・・。



かって日本のアニメ業界は
「限られた予算・人員」「30分の時間枠」
なんて制約の中で、それを巧みにやりくり、あるいは逆手にとって素晴らしい作品を生み出しました。
「今や世界に通じる文化‘ジャパニメーション’」
ですもんね。
そしてそういう文化は、何もかもが満たされた状況ではなく、
「何もかもが足りない・制限された状況」
の中で、各自が知恵を絞って、ないものを補う、巧みに組み合わせる「創意工夫の積み重ね」
で磨かれ、高められてきたんですよね。
それと同じように、日本のゲーム文化というものも
「容量の制約」「表示能力の限界」「表現力の限界」
なんてものと戦いつつ、
「意表を突く演出」「練りこまれたシナリオ」「考え抜かれたゲームバランス」
というマテリアルを築き上げてきた訳で・・・。
「小さな容量の中にパズルの様に積めこまれたアイデア・創意工夫の数々」
こそが今日に至るゲーム文化の根源に有る訳で・・・。
かっての旧世代機のように限度・目途があるからこそ
「その中でどうやりくりするか?どう生かすか?」
って創造性が生まれる訳で、
今の高性能なハードの
「何でも揃ってる、ギミック使いたい放題」
って環境じゃ
「何したら良いかわからない!あるいはどうせ限界まで使えないから適当に見きりつけちゃえ!」
ってなっちゃいますよね(苦笑)。
「便利な機能、高速巨大な処理能力を適当につまみ食いして、繋ぎ合わせただけの代物」
になっちゃうというか・・・。
だからなんか私最近の次世代機の高性能を自慢する姿見ると
「ハリウッドの駄作映画」
思い浮かべるんですよね。
「巨額の制作費かけた事を自慢するだけで、内容は派手なアクション、有名アクターが出演してるって言うだけのシナリオの練りこみ不足な‘なにも残らない’駄作」
っていう奴、具体名は挙げませんが(笑)。




朝の引用記事の中では任天堂の次世代機「レボリューション」は
「多くの面でGCと共有性持つアッパーバージョン」
的なものになると書いてますが、任天堂にしたら
「DSで限定的な性能のハードでもヒット作が作れるってわかったし、
自社の有力コンテンツ生かす・面白いゲーム作るにはそれほど高性能はいらない!
その分開発期間短縮して、PS3に先んじた方がいい!」

と判断したんでしょうね・・・まったく正しい・・・と思いますね。
DS・GCとの互換性とかゲーム作りが負担にならない程度の「ハードの性能と言う天井の設定」
にした事で、
「今までのユーザーは見捨てられないで済む」

「ソフトメーカーも違和感なく新型に移行出来る」
ですもんね。
勿論だからって安易に
「旧機種で出してたゲームをリメイクするだけ」
なんてのは勘弁ですが、ニンテンドーDSでの
「今までになかったジャンルのヒット作の数々」
みてると、‘高性能追求の次世代機’とはいえ
「新しいジャンル・新感覚のゲーム生み出す為のプラットフォームとなるだけの性能・ギミック」
があれば充分でしょう。
「容積を使い切る事に苦慮する」よりは
「容積をいかに使うか・生かすか?という事に頭を使う」

ほうが絶対面白い物が出来ますよ。間違いなく・・・。



さしずめ
PS3が外国産の高級車、ハリウッドの大作映画」
とすれば
「レボは国産車、日本のアニメ映画」
ってとこでしょうか?
明かに方向性が違いますね。
それを見比べて、考えると、色々否定的な事言っといてなんですが、実は私個人は
「先鋭的・野心的なPS3
の方に期待してるんですよ。
今までの家庭用ハードでの
SONYサイドの優勢」
というのもありますが、それ以上に
「最先端ってのがどれほどのものか!?」
みてみたいって思いもあるんですよね。
うーん、でも今のままじゃ、
「ハード発売後もソフトが満足に揃わない」
って事になりそうですもんね・・・、下手したら「Xbox」より初期ソフトラインナップ弱そうですよね・・・。
「同時発売ソフトの殆どが他機種からの移植作」
なんて事になったら・・・。むむむ・・・ありえるんですよね・・・。
次世代機の意味がないよなー・・・。
PSPの二の舞は勘弁ですよ・・・。
ともかく今後も動向に注目して、続報を待つ!ですね。



ではこんなところで、まとめきれなかったなー(苦笑)。
コンゴトモヨロシク・・・。