「EVE burst error」
いやー、びっくりした。今回「EVE burst error」の事調べようと検索したら、
「77000件」もヒットしちゃって。
結構知らない方の多いゲームかと思ったら、そうでもないようで・・・。
やっぱり「良い物はきちんと評価」されるんですね。
三月に「PS2版」も出たみたいですし。
そんななかで完全に後発の私が今更書くのも気恥ずかしいんですが、思いきってやっちゃいます。
- 出版社/メーカー: シーズウェア
- 発売日: 1999/07/16
- メディア: DVD-ROM
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EVE burst error(イブ・バースト・エラー)は、C's ware(シーズウェア)が製作したアドベンチャーゲーム(以下AVG)。EVEシリーズの一作目。私立探偵天城小次郎と国家エージェント法条まりなを交互に操り、連続殺人事件の裏に隠された秘密に迫る。マルチサイトシステムが人気を博し、アダルトゲーム市場およびコンシューマ市場で大ヒットを記録した。PC98版(18禁)、SS版(推奨年齢18歳以上)、Windows版(R指定、18禁)、PS2版がある。
私がプレイしたのは「SS(セガサターン)」版でした。でゲームの中身なんですが。
ゲームの概要
基本システム
いわゆる「コマンド総当り方式」を採用している。フラグを立てるには、用意されているコマンドを手当たり次第に選択しなければならない。
マルチサイトシステム
小次郎編とまりな編のどちらか一方だけを進めても必ずどこかで行き詰る。たとえるなら、小次郎編で開けられないドアをまりな編で開けることで、小次郎編が進むようになる箇所が、いくつか存在するのである(逆もしかり)。よって、適宜シナリオを切り替えてゲームを進める必要がある。
シナリオ紹介
小次郎編
さびれた倉庫街に事務所を構える探偵の天城小次郎は、紛失した絵画の捜索を依頼される。灰色の脳細胞を駆使し、見事探しあてるが、やがてこの絵画をめぐり重大な事件が起こるのであった。
まりな編
内閣調査室の捜査官・法条まりなは、エルディア駐日大使の娘である御堂真弥子の護衛を命じられる。ふたりは行動を共にするうちに友情を深めてゆくが、彼女たちの裏ではある陰謀の準備が着々と進められていた。
小次郎編とまりな編はお互い関連がないように見えるが、ゲームを進めるに従い関連が明らかになる。
でシステム・要点纏めると
・基本的に‘一本道‘な展開。
・オーソドックスな‘コマンド総当り方式‘のADV。
・「マルチサイトシステム」という双方向・並列同時進行で二つのシナリオを攻略する。
購入時私は気楽に
「コンシューマでエロゲ出来るんだ、わくわく」
なんて軽い気持ちでやるつもりだったんですが・・・。
良い意味でも悪い意味でもその期待は裏切られます。
「あれー、‘寸止め‘ばっかりでHシーンねーじゃん!」
そうなんです、「PC−98版」であったHシーンは「SS版」では
「みごとにカット!!!」
されてたんです。その事気付くまで
「まだかなまだかな?Hシーンまだかなー?」
って待ってた私は終盤になってようやくその事実に気付きました。
で普通なら
「ちくしょー、Hシーンのないエロゲなんて誰がやるかー!」ってなる所なんですが、そうはなりませんでした。
とにかく面白いんです!システムはあくまで
「古き良き‘コマンド総当り方式‘」
でもシナリオ・キャラクターがとにかく秀逸でした。
最初は全く接点のない二人
かたや冴えない‘落ちぶれ‘私立探偵「天城小次郎」。
かたや敏腕国家機関エージェント「法条まりな」。
ある意味対極に位置する存在。一見なんの接点もない二人の事件がやがて
「マルチサイトシステム」という‘運命の糸‘
で結ばれて行く・・・。
そしてその‘物語を織り成す‘個性的かつ魅力的なキャラクター。
小次郎の‘元恋人‘「桂木弥生」
その父であり小次郎の‘師匠‘でもある「鈴木(桂木)源三郎」
そして各シナリオのヒロイン的存在である「真弥子」と「プリン」
まりなの上司「甲野三郎」(またこの人が話がわかる上に、切れものなんですよ。理想の上司?)
そこに謎の女「シリア」(超爆乳!声も高乃麗さん。イイ!)
「氷室恭子」(CVは松井菜桜子さん)キャラ紹介に関してはこちらのサイトがすごくよかったです:
Portfast
二つのシナリオに別れて無関係あるいは謎と思われていた人物達が
やがて絡み合い・ぶつかりあう。そこにいたる伏線の張り方その暴き方は見事でした。
序盤に何気なく選択肢の微妙な変化に隠して「ちりばめられた伏線」が
ラストに一気に解き明かされる展開は
「してやられた!でもすごい!圧巻!」
とうならされました。
Hシーンなんかないこと忘れてぐいぐい惹き込まれる面白さでした。
アレだけの「伏線」をまとめあげたシナリオライター
「菅野ひろゆきさん」
はすごいですね。
私見ですが未だに「EVE」越えるインパクトの「ADV」には全ジャンル通じて
出会えていないですね。
ただSS版は「ディスク4枚組」で視点が変るたびにいちいち交換しなければならなかったのはマイナスポイントでしたが・・・。良い所で「SSの読みこみ画面」になるんですよね(笑)。「うおーまたかー」って、しまいに「SSの起動音楽」が耳になじんでしまうぐらい(笑)。
でもそれを補って余りある「シナリオの素晴らしさ」でした。
そしてSS版のポイントは「ボイス」でしょう。ベストマッチしていて、シナリオに負けない良いキャストでした。Hシーンないこと補って余りある良さでした。
よくシナリオ・キャラとの‘相性‘考えてなされた「人選」だなと思いました。
ただ「それっぽい声の人をあてはめました」ってやりかたじゃなく、
「きちんと世界観・シナリオ・キャラを理解した人が選択した」
ことがよくわかる人選でした。
岩男潤子さん・岡本麻弥さん・水谷優子さん・本多知恵子さん・松井菜桜子さんらの
「女性声優陣」(なんか並べると「ガンダムがらみ」多いな)
そしてそれ以上に良い味出してたのが脇を固める
「野沢那智さん」=「甲野三郎」、「納谷悟朗さん」=「鈴木源三郎」
らのベテラン声優陣。二人とも凄く重要な役所をきっちりしめてくれてました。
特に「オジサマ」こと「鈴木源三郎」はすっごく良いキャラでした。
二人の主人公と深い関わりもつ重要キャラ。時に「父親」であり「師匠」でありときに「一人の男」である。
秘密を抱えながら軽妙にかつスマートに貫くスタイル。とぼけた味と野性味の同居した
「ダンディなおじさん」
でした。オジサマの**シーンはすごく印象に残ったシーンです。ていうかほろりと・・・。
「史上最高の‘サブキャラ‘」
でしょう。こんなおっさんになりてーなって思わせてくれるキャラでした。
もちろん不満点もあります。「Wiki」でもふれてましたが「サスペンス」であるシナリオなのに
後半、謎解き部分では「SF(サイエンスフィクション)」になってしまうことですね。
序盤の物証探し伴う密室トリックが最後は「ちゃぶ台返し」されてしまうのはちょっと‘あれ‘でしたが・・・。あと「PC−98」版以降ハードが変わるたびに「いろんな要素」付け加えていくことで
「却って当初の演出・シナリオの面白さが損なわれた」
ことも残念でした。やるんなら「SS版」おすすめします。
でもほんとすばらしいゲームです。
やったことのない方「PS2版」出てますので是非1度プレイする事お薦めしますよ。
できれば「SS版」が理想ですけど・・・。
あと補足すると「EVE」シリーズは続編がいろいろ出てます。発売順でなく作品の時間軸で言うと
「EVE ZERO」⇒「EVE burst error」⇒「ADAM THE DOUBLE FACTOR」⇒
「EVE The Lost One」⇒「EVE The Fatal Attraction」
というところでしょうか、ただ・・・以下引用しますが・・・
1995年に発売されたPC98版EVE burst errorは、アダルトゲーム市場で大ヒットを記録する。1997年にはSSに移植され、20万本近いセールスを達成。AVGの歴史に名を刻む。
これを受け、シーズウェアは続編EVE The Lost Oneの開発を宣言する。しかし、PC98版EVE burst errorの主要スタッフ(剣乃ゆきひろ、田島直、梅本竜)はすでに同社を去っており、質の低下が懸念された。ファンの不安は的中する。1998年、Lost Oneが発売されるが、内容はburst errorに遠くおよばず、ひんしゅくを買ったのだ。「ADAM THE DOUBLE FACTOR」(1999年)「EVE ZERO」(2000年)「EVE The Fatal Attraction」(2001年)も同様に、高い評価を得られなかった。SS版burst errorで頂点を極めたEVEの人気は、衰退せざるを得なかった。
ということなんですね・・・。所謂
「2とか続編物はヒットしない=連作品質劣化の法則」
からは逃れられなかったんですね。でも私はシリーズプレイし続ける・・・。
しかし、今もなお一作目burst errorの人気が根強い為もあってか、一作目のクオリティ、売り上げには遠く及ばなくも、同シリーズを支持するファンがなくならない事も事実である
これなんですよね・・・。全シリーズプレイしてますが・・・。「ZERO」はちょっとましでしたが「Lost One」なんてひどいもんでした。ふつうに「クソゲ」でしたね・・・。やっつけ仕事にしか思えない内容でした。
やっぱりオリジナルスタッフ(剣乃ゆきひろ、田島直、梅本竜)がいないことであんなものしか作れなかったんだろうな・・・。
でも今後も「EVE」にははまり続けるんだろうな・・・それだけ
「EVE burst error」
に受けたインパクトは凄かった。間違いなく
「我がヲタライフにおける‘ベストゲーム‘の一つ」
ですね。久々に「SS」引っ張り出してやろうかな・・・?やりませんけど(苦笑)。
あ、あと今回の記述に以下のサイト引用・参考にさせていただきました。
紹介も面白いんで是非行ってみては。
ただ攻略情報も載ってるのでこれからプレイするつもりの方はご注意を!
「LUNATIC CAT」=Portfast
名言・迷言集があります。キャラ紹介は画像付き。
「菅野ひろゆき研究所」=http://homepage3.nifty.com/kan-nolab/Eve.htm
初代「EVE」に拘ったレビューです。
EVE burst error - Wikipedia
いわずと知れた‘百科辞典‘。データベースとしてとっても便利ですね。
ではこれで、長くなった・・・。でも夜はまだまだ長いぜー!
「無双」ってきまーーーす!では、コンゴトモヨロシク・・・。
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The Lost One Last Chapter of Eve
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- 発売日: 1999/07/15
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EVE The Fatal Attraction (限定版)
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